らっきょう…それは地味な食べ物。
中国山陰では鳥取県が最も多く生産しているらっきょうですが、らっきょう自体は日本全国スーパーからコンビニあらゆる食品店で入手できる漬物です。カレーには最高のお供だし、酒のアテにも最高。しかし、らっきょうが漬物の中で最も旨いと評する人は少なく、どこの家庭でもお馴染み。特別じゃないしどっちかというと地味な食べ物。
当方も例に漏れず、至上の漬物は瓜の雷干しだがしかしらっきょうもかなりの好物。そういえば自分で漬けたことなかったな…と思い、鳥取県にて初めて生らっきょうを持ち帰りました。
らっきょうを漬けるのは割と初心者でも簡単。水を張ったボウルの中でらっきょうを強く撹拌し、分離した薄皮を剥き取ります。剥いたらっきょうの上から熱湯をかけて冷水でさらして拭き取り、数時間〜半日ほど干して甘酢や市販のらっきょう酢に漬け込めば問題なし。
しかし、剥いてキレイになった生らっきょうを見て…心の中のなにかが語りかけてきます。
「これそのまま食べられるんじゃないの?」
生らっきょうを調理して食べる文化は、有名ドコロでは沖縄県の島らっきょうの天ぷらがある。これは珍味として名高く優秀な食味です。
また、西洋料理に使われるエシャレット(エシャロットは簡単に言えばベルギー産の根らっきょうで産地違いながらもほとんど同じ)はらっきょうの幼体で、フュメ・ド・ポワソンに欠かせない材料。毒もないし生で食えないわけがないじゃないか。
というわけで、ヘタを少し噛んでみると…
旨い!
らっきょうの爽やかな香りもさることながら、なにより甘い。とても甘い。これは早速調理せねば…ということで、味噌と味醂を加えた調味味噌を用意してみる。
生らっきょうの和風サラダ
ジャクジャクした強い繊維質な歯応えと共に、噛んだ瞬間から甘味がブワーっと口の中に広がります。これは爽やか甘…
いと思ったら、玉ねぎのギンギン来るような辛味が鋭角に立ってきて口の中をらっきょうが刺して回る事態に!生で食べてすみませんでした!
もし作るなら、いっそ湯掻いて冷水に落としてからのほうがより食べやすい気がします。
そして加熱。
まずは、島らっきょうに倣い天ぷら。ハタハタも買ってきていたので一緒に揚げました。
鳥取天盛り
としてどっかやらないかなと思います。ハタハタは丸揚げにするととても旨いです\(^o^)/
肝心のらっきょうは…
生で食べた時に比べて辛味がほとんど消え、強い繊維は多少残りつつもトロトロジュクジュクな感じになりました。これは塩をふりかけて食べるのがおススメです。
しかし、揚げると肝心のらっきょうの香りがほとんど飛んでしまうのか…生ほどらっきょうを感じない。食べやすく万人にオススメできるが、個人的にはもう少しらっきょう感が欲しい。
というわけで、余ったらっきょうは細かく切り、豚肉と炒めました。味付けは塩とめんつゆのみ。
生らっきょうと豚肉の炒めもの
適度にシャクシャクとした歯応え。生ほど強烈ではないが、豚肉に負けずに香るらっきょうの匂い。口に入れると最初にらっきょうの香りが立ち、豚肉の甘味とらっきょうの甘味が一緒になって最後にピリっと辛味が締める。
これは旨い!旨すぎるよ!
酒のアテになりそうな味だが、炒めものに関してはご飯のおかずとしても旨いと思います。
鳥取県名産のらっきょう。地味な漬物野菜というイメージがありがちですが、生のらっきょうはかなり美味でした。自炊派の人はぜひ、立ち寄った際に買ってみて下さい。魚介よりも持ち運びが簡単で美味しいですよ\(^o^)/
道の駅でもスーパーマーケットでも、時期になったら大量の生らっきょうが並ぶのでぜひ。ナマはいいぞ!
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